top of page

春のうた

草野 心平

○教材について

草野心平の詩は擬態語や擬音語に特徴がある。この詩の「ケルルンクック」も前後の文脈から蛙の鳴き声のように捉えることはできるが、その表現は非常に特徴的だ。

それゆえに音読することで独特の響きを確かめたのしむ学習の構想が求められる。何かしら音読すると元気が出る学習者も多い。それゆえに、内容の理解よりも先に音読させる学習で詩と出会わせたい。

○題名読みか題名探しか

他の詩教材と違って、この詩には前書きがある。これがあると作品の理解が確かに深まるし、音読していてもイメージが広がる。しかしあえて、題も前書きも抜いた形でプリントをつくり、音読したり、イメージを広げたりしながら、この詩の意味や場面などを推論させる学習で内容の理解を得ようと思う。

詩そのものから題名を導き出すことは四年生にもできる。「○○のうた」という誘いで「○○」に何が入るかという問いかけでもいいだろう。まぶしかったり、うれしかったりする主体の推論は後に回しても、水や風の様子、詩全体から受けるリズム、いぬのふぐりがさいている等の記述から「春」という季節を導くことができるだろう。そうすると春に「まぶしさ」をかんじたり「よろこびを感じたりする」ものとしてかえるへと導くこともできる。初発の問は食いつきやすい「ケルルンクック」という表現の意味を投げておくかもしれない。

41PUSg-KyXL_edited.jpg
41PUSg-KyXL._SL250_.jpg
41PUSg-KyXL._SL250_.jpg
bottom of page